2021.11.4
無罪モラトリアム
「社会に適合できないモラトリアムな時間は誰でもある」と椎名林檎はいいます。
そして誰にでもあるからこそ、「それは無罪である」との主張が込められているそう。
人間が内に秘める、醜さや卑しさを赤裸々に描き出す椎名林檎らしいネーミングですね。
またこうしたモラトリアムを非難するのではなく、彼女は許容しています。
深えええええええ。
昨日は、祝日だったのでいつもと異なる日常に戸惑ってしまいました。
ふいに、白ワインを飲んでしまったことで、無性に椎名林檎が聴きたくなり、丸の内サディスティックを爆音で聴いていたら、歌詞が刺さりまくりました。
そして、彼女の世界観の総体が無罪モラトリアムという一言に集約されており、その楽曲の一つが丸の中サディスティックでした。
聴きながら、モラトリアムとか色々考えてしまいました。
なんというか、自分はとりあえず会社に属しており、文句を言いながらもきちんと自分の存在意義もあると思える居場所なりがある。
会社から一歩でて、たまに飲む友人に
「今、何してんの?どこで働いているの?」
と、聞かれても臆することなく答えられるから、それはありがたいことだなあと思うのでした。
なりたい自分とは異なるものの、社会でふわふわしている状態ではないことが幸せなのかもしれません。
一時期、大学生でもなく会社員でもない時期がありました。
正社員ではないので、掛け持ちしているフリーターのような時期はありました。
若さを無駄にしている自覚もありました。そういうなんとも言えない時間もありましたし、これからもあるのかもしれませんが、それらもひっくるめて生きているといえます。
なんだかとりとめのないこと、表現しにくい世界観を椎名林檎は音楽で魅せてくれているので、腑に落ちるエクスタシーを味わっております。
音楽の秋でございます♪