2024.1.24 リコーダー
山が見える地方都市。とにかく風が強く冷たいです。
寒々しいと身体が硬直してしまうから、思考もできずに終わる一日もあります。
この地に私は小学5年生の時に転校してきました。
転校して、割と早い段階で転校生あるあるですが、
最初の洗礼を浴びることとなりました。
私のリコーダーを隠されたのです。
近々、音楽の授業で、リコーダーのテストがあるというのに。リコーダーがないのは死活問題です。隠されたことは確からしく、当時の私は何を思ったのか、先生にチクるという思考回路には至らなかったのです。本来なら先生にリコーダーを隠されたことを言うのがセオリーです。
それなのに、なぜか私は、100円ショップにリコーダーが売っていたことを思い出し、それを買おう!という発想にいたったのです。(why japanese people?)
小学5年生の私、意味不明です。
100円ショップにあった真っ白なリコーダーを買い、早速、ドレミファソラシドを吹いてみました。
んが、当たり前ですが、何一つ正しい音色が出てくることはありませんでした。奇怪な音がぶひょーっと出るだけでした。100円ショックです。
こんなリコーダーで、音楽のテストを乗り切れるわけもなく、恥をかくことは確定なわけですが、当時の私は真っ白なリコーダーで挑む決意をかためてしまったのです。
いざ音楽の授業が始まり、リコーダーを隠したであろう悪ガキどもがニヤニヤ😁しているのは分かりました。そんな中、私は鞄から100円の真っ白なリコーダーをとりだしました。もちろん心臓バックバックです。
すると、それを見た男子が爆笑し、
「え!?マジか!なにそれ!」
「は!?お前、マジで!?リコーダー買ったの?」
と、食い気味になりました。100円ショップにあったことを話すと、ゲラゲラ🤣笑われました。たぶんそれが良かったのでしょう。本来であれば、メソメソした私、みんなの前でリコーダーがないことを話し、クラスが変な空気になり、先生が場を納め、後に陰湿ないじめが始まることが彼らのシナリオだったのでしょう。
残念ながらいじめは起きませんでした。
男子から大爆笑され、リコーダーを返してもらい、事なきをえました。
20年以上も前の話です。隠した奴等は何一つ覚えていないでしょう。
でも、された側は覚えているものです。
というのを、今日は友人と一緒に行ったホームセンター横の100円ショップを見て思い出したのでした。
懐かしい…。