連載小説「結婚」第2回 予定狂わせ
本文はじめる前に…
1話読み返してみました。すると夫や自分の容姿のことがまるで分からない印象だったので、ローカルファイルの方は書き直しました。
やはり見た目の説明は重要ですね。
とりあえず、2話もここにザコっと掲載しますが、これも後ほど修正していきます。
一応、いいわけがましいですが、ブログ掲載の方はプロットというか雑な筋だけ書いています。
マンガでいうと最初に作画するようなイメージ。ペン入れとか背景とかは後ほど、ローカル上でやっていきます。
一応、毎年3月締め切りの文藝雑誌に応募します。(もう、ガチでやります!)
そんじゃ、筋書きどーぞ👇
1話の終わりから掲載
「いや、いいじゃないの!無料だし!今、配送車に空きがあるか確認してあげるわよ。」
「え、いいですよ…。」
と、再度断っているにもかかわらず、構うことなくおばさんはさっさと電話をし始めました。車の空き状況を確認するモードになってしまった…。
2話
私の内心は、一気にざわついた。
トランクルームに荷物を預けるだけなのに厄介事になりそうだ。
今日のシュミレーションは、トランクルームに出向く。→受付で利用登録→手続き完了後、自宅に戻る→荷物をおろす→タクシーを呼ぶ→トランクルームに荷物を運ぶ。
以上
登録手続きを終えたので、さっさと解放されると思ったのだが、とんだ見当違いである。
目の前のおばちゃんが、1ヶ所電話しはじめたかと思うと、間髪入れずに次にも電話をかけている。
私の荷物量などを相手先に伝えつつ、段取りを組んでいく。物事がどんどん先走っていくではありませんか。
聞き耳を立てていると、どうやら本日は無理だそうで、明日の朝一なら可能というやりとりが聞こえた。
明日なら意味がないではないか?
今日が退去日なのだから、今日中に荷物を出したいのに。
そのために数日前から事前予約でトランクルームのweb申込を済ませていたのに。
「ごめんなさいね〜。待たせちゃって〜。
なんかね、車なんだけど今日は無理みたい。
明日なら空いてるから、明日にしましょ?」
「え?今日無理なんですか?
だったら、いいですよ。私、タクシー使うんで…」
「なんでよ!無料だし、使っちゃいなさいよ!タクシー代勿体ないわよ!タクシー1回分にしては荷物多いと思うわよ!明日なら車使えるし!もう電話しちゃったから!」
おばさんの図々しさに面食らってしまった。
「ええええ、でも私、今日、自宅の退去日なんですよ。今日中に荷物を外に出さなくちゃならないんですよね…。」
これで、すんなり引き下がると思っていたのだが、おばさんは引かなかった。
「あら!だったら不動産会社に連絡して退去日1日ずらしてもらえばいいじゃない?さっき話してた工事の事情を話したら了承してくれるんじゃないの?」
「でも…。」
口ごもる私をじーっと見つめるおばさん。
そもそも私がトランクルームを契約した経緯はこうだ。
元々、引っ越しする日が決まっていたのにも関わらず、新しく住む家が新築ということもあり工期が延びてしまった。
入居日を後ろ倒ししてほしいという連絡を不動産会社から受け、既に済ませてしまった家の退去日を改めて長引かせなければならない。
工期が伸びて、新居に住めないから退去日を長引かせてほしい。その説明と手続きが面倒に感じた。
しかも伸びる期間は2週間もない、微妙すぎる。
私は荷物が少ない。そういえば近くにトランクルームあるよなぁ…。
とりあえずトランクルームに荷物を預けて、自分自身は短期的にホテルを転々するのも良い機会だなーという発想に至ったのである。
「ほら、不動産会社に大丈夫かだけでも聞いちゃったら?無理なら、配車の手配キャンセルするからさ!」
「あ、はい…。」
私は、物事をきちんと断れない。
意見したり、拒否したり、何もできない女である。
言われるがままに、不動産会社に連絡をし、退去日を1日ずらしいたいと説明すると
「大丈夫ですよ!後ほど、1日分の日割り家賃と退去日当日の流れ、メールお送りしますので!」
あっさり承諾されてしまった。
「大丈夫みたいです。すみません。明日、配車手配よろしくお願いします!」
私はおばさんにそう伝えると、満面の笑みで
「あら!良かったじゃない!言ってみるもんねー。
トランクルームの契約日も明日にずらしておくわね。」
「あ、ありがとうございます。」
おばさんは、仕事が早く、1日ずれた事柄をすんなり解決してくれた。
ま、私も今日退去したとて、止まるホテルも予約せずにふらふらとトランクルームに出向いてしまったのもあり、今日だろうと明日だろうとさほど影響はなかった。
幸いにも3連休入っていたし、人との予定も何もない。
全ては流れるままに身を任せてみたのである。